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2週間で始められるリードナーチャリング~3ヶ月で受注!BtoBマーケティング成功事例~

メール

昨今、BtoB企業におけるマーケティング手法として「リードナーチャリング」(※見込み客を育成する手法)に注目が集まっています。リードナーチャリングとは、集めた見込み客(リード)に対してメール・Web等で自社製品への興味関心を高め、商談に結び付きそうなリードを営業に引き渡す手法です。
しかし、リードナーチャリングを本格的に始めるにはコンテンツの作成やシナリオ設計、見込み客のスコアリングなど相当な労力と時間を要するため、「興味はあるけれどなかなか実施に踏み切れない…」という担当者様も少なくないのではないでしょうか。
そこで当社エイジアからは、見込み客をステップメールで育成し3ヶ月で受注を獲得したY社(当社ユーザー企業様)の成功事例を元に、複雑な設計のいらない「すぐ始められるリードナーチャリング」のやり方をお伝えいたします。

これまで見込み客を育成できていなかったY社

Webコンサルティングを行うY社は、サービスの詳細を知りたいお客様のために自社サイトに「資料請求フォーム」を設け、営業がお客様と接触できる重要な窓口として活用していました。

「先ほどはホームページから資料請求いただきありがとうございました。よろしければご説明に伺いますが…」

「先ほどはホームページから資料請求いただきありがとうございました。よろしければご説明に伺いますが…」

もちろんすぐアポイントにつながる案件もありましたが、「情報収集しているだけなので訪問は結構です」「とりあえず資料が見たかっただけなので」というお客様も毎月30~40人いらっしゃいました。 これらのお客様は、すぐ契約にはつながらないもののY社のサービスに興味を持ってくれた「重要な見込み客」です。しかし営業部のリソースが不足していたY社では、一度対応はするもののその後フォローを続けることができず、結果的に「放置されたリード」となってしまっていました。

効率的にフォローするためにY社が選んだのは「ステップメール」

どうにか見込み客をフォローする方法はないかと考えていたY社は、できるだけコストや労力をかけずに始められる「ステップメールによるリード育成」に挑戦することにしました。そして、当社のクライアント・X社の成功事例(「すぐマネできる!展示会フォローメールで成果を上げる方法」 を参照)と同じように、以下2点に工夫してメールコンテンツの作成を行いました。

<Y社が工夫したこと>
1)ステップメールは、よくある「企業のメルマガ風」にしない
2)適正な頻度、適正なコンテンツ量でフォローする

1)ステップメールは、よくある「企業のメルマガ風」にしない

Y社ではステップメールを「企業のメルマガ風」にせず、営業担当から直接送られてきた「私信メール」のような文面にしました。

良い例:Y社が送信したメール

悪い例:よくある「企業のメルマガ風」

2)適度な頻度・適度なコンテンツ量でフォローする

Y社では、営業担当者が毎週1回「長期フォローすべき見込み客」をピックアップし、ステップメールの配信リストに追加していきました。追加されたメールアドレスには下記のようなステップメールが計10回配信され、約半年にわたりフォローされるよう設定しました。

「長期フォローすべき見込み客」をステップメール配信リストに投入

「長期フォローすべき見込み客」をステップメール配信リストに投入

これらのメールはすべて「営業マンが通常業務の隙間時間に書いたフォローメール」と思っていただかなくてはいけないため、配信頻度が不自然に多くならないよう注意し、あえて内容は短めに作成しました。また、あまりにも売り込み色が強いと「しつこい」「鬱陶しい」と思われかねないため、役立つコンテンツなども間に挟みつつ、長期的に見込み客を育成できるよう工夫しました。

「返信数」「アポイント数」も評価指標としてカウント

Y社はこの施策ならではの評価指標として、一般的な「クリック率」に加え「返信数/率」「アポイント数/率」を設定しました。差出人が「info@~」などの一斉配信メルマガなら通常返信は来ませんが、この施策では営業担当宛に直接返信が来ることも考えられます。営業担当へのメール返信は「コミュニケーションが一方通行で終わらなかった」という何よりの証になるため、Y社ではこれらの数値も細かく追うことにしました。

営業担当者宛に直接返信が来るよう設定

営業担当者宛に直接返信が来るよう設定

結果 ~3ヶ月間でアポ5件、受注1件を達成~

施策開始から約3ヶ月後、Y社ではステップメールの配信リスト数(=毎週蓄積される見込み客の数)が148件となり、受信者のアクションを集計したところ以下のような結果が出ました。

<結果>
(1)「話を聞きたいので来社いただけますか?」等の返信が来て、新たにアポにつながった・・・5件
→このうち、すでに1件の受注が確定。開始から3ヶ月で33万円の売上が計上できた。

(2)「今回は○○な理由で見送りとしたいが、別件でまた相談させてほしい」等の返信が来て、関係が構築できた・・・3件

(3)「もうご連絡は結構です」という返信が来た・・・1件

ポジティブな返信をしてくれたのは全体の5.4%でしたが、アポイントや受注にもつながっており、十分コミュニケーションとして成り立っていることが確認できました。 また、メール内に記載したURLのクリック率は全体を通して6~10%を記録しました。Y社が属するITサービス業のメールクリック率は平均で3.5%程度(2013年、MailerMailer社調べ)と言われているため、平均値と比べても高いクリック率を達成することができました。

「ステップメールを活用したリード育成」のメリット・デメリット

今回Y社が実施した施策は、通常のリードナーチャリングと比較すると以下のようなメリット・デメリットがあげられます。

メリット

  • シナリオ作成や見込み度のスコアリングなど、精密な設計が不要
    通常のリードナーチャリングは「設計」に相当なパワーがかかるためスタートするまでに時間がかかることが懸念されますが、Y社の場合は企画からわずか2週間というスピードで実現に成功しました。

  • コンテンツ制作の手間がかからない
    自社サイト以外の業界ニュース等を知らせるだけでも関係維持につながるため、「お役立ち情報をお知らせしたいがネタがない」という場合にも対応できます。極論を言えば「返信数/率」「アポイント数/率」を目標としているため、必ずWebサイトへ誘導しなければならないということもありません。

デメリット

  • 営業活動と齟齬がないようメンテナンスする必要がある
    Y社の場合は、ステップメールが計10回配信されるよう設定していました。そのため、たとえば3回目のメールに返信がきてアポにつながったお客様がいた場合、そのお客様には4回目以降のメールを送らない方がよいケースもあります。(配信停止を忘れてしまうと、受注が決まったあとで「ご検討状況はいかがですか?」等のメールが自動配信されてしまう可能性もあります)

  • 最新ニュース等の時事ネタは定期的に変える必要がある
    ステップメールはあらかじめ設定したコンテンツを自動で配信する仕組みのため、定期的にコンテンツの見直しをしないと古い情報がずっと配信されてしまいます。最新ニュース等を載せている場合は注意が必要です。

「営業の私信メール」として配信している以上、どうしても営業担当が個別にメンテナンスする等の手間は発生します。しかし、受信者のアクションを高めるための施策と考えれば十分採算はとれるのではないでしょうか。

ステップメールは、少しの工夫で「売上につながるマーケティングツール」になる

今回の検証により、コンテンツや配信頻度にこだわれば、ステップメールは開始3ヶ月で「売上につながるマーケティングツール」になり得ることがわかりました。なによりステップメールを実施しなかったら、今回獲得した受注案件は競合他社に取られていたかもしれません。

「リードナーチャリングは興味があるけれど、本格的に着手するのは大変そう…」そう考えている担当者様は、ぜひ上記事例を参考に「ステップメールを活用したリード育成」から始めてみてはいかがですか。

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コラム執筆:株式会社エイジア 浅野 真理子

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