マーケティングコミュニケーションコラム

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営業プロセスの最大化を図り顧客を満足させる 「リアル×ネットハイブリッド営業術」

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営業活動の実態

1.インターネットビジネスの現状

近年、日本では世界でも有数の低価格で高品質のブロードバンド環境が整備され、インフラが整ったことを背景に、 インターネット人口が爆発的に増えています。しかしその一方で、情報発信側である企業を見ると、インターネットビジネスで成功しているのは、 実は一握りの勘所のよい企業だけなのです。

10数年インターネットビジネスに携わっている私の実感として言えること、それは、インターネットビジネスに積極的に参入し、試行錯誤している企業が まだまだ少ないこと。一方で、実際にはインターネットビジネスに参入しても効果が上がらず、悪戦苦闘している企業が非常に多いということなのです。

私は、ネットビジネスもリアルビジネスも、マーケティング・営業の本質は同じであると考えています。このようにネットビジネスで失敗している企業は、 ネットビジネスとリアルビジネスを全く違うものだと考え、根本的に間違った運用を行っているのではないでしょうか。本来インターネットは、うまく活用 すれば非常に有効なマーケティング・営業のツールとなりうるのです。

このコラムでは、リアル営業マンが実際に行っている営業プロセスを、考え方をそのままにネット上で展開すること、さらに、リアル営業とそのネット 営業と融合させることで、顧客を心底満足させ、効率的に売上をアップさせる「ハイブリッド営業」のあり方についてご紹介します。

2.「PLAN」「DO」「CHECK」

まず始めに現実に優秀な営業マンが行っている営業活動を整理してみましょう。

業種・業態に関係なく、営業マンが必ず行っているビジネスプロセスがあります。それは、顧客の趣味嗜好や購買履歴、家族構成や行動パターン、属性など、 営業活動に有効な「情報」にアンテナを張り巡らせて収集をすること。

そして、自社の商品やサービスに照らし合わせてアプローチできるように、情報を頭の中で「整理」して営業戦略をたてること。さらに、実行した営業活動の「検証」をし、次の営業活動に備えること。

営業マンは、この「情報収集」「整理」「検証」の一連のビジネスプロセスを繰り返し行い、何度も戦略を立て直しています。優秀な営業マンほど、 このサイクルをまわすスピードが早いといえます。

この「情報収集」「整理」「検証」のプロセスをさらに追求するものが、「PLAN」「DO」「CHECK」です。

「PLAN」とはもちろん"企画"の意味です。情報を整理する上でも、目的をはっきりさせた上で企画を立ててから整理することが効率的であり、企画に ついてはこの段階で必ず意識する必要があります。

そして整理した情報をもとに営業戦略を立てた上で、「DO」、つまり実行します。

そして実際に行った営業活動の成果を検証して、このサイクルを有意義に機能させるために、一連の流れを全体的に「CHECK」し、また次の「PLAN」に結び付けるのです。

このサイクルをしつこく繰り返し、また意識することによって、営業活動の精度をより深めて、成果に結び付けていく。このサイクルが、営業活動にとって重要なことなのです。

3.リアル営業マンの限界

営業マンが「PLAN」「DO」「CHECK」を完璧にこなしていれば、企業の営業活動は何の問題はないように思われるかもしれませんが、現実はそうそう上手く事は運ばないものです。

というのも、現実の営業マンが行っているビジネスプロセスは、第一に「見込み客を発掘すること」、第二に「顧客ロイヤリティを向上させ、優良顧客に育て上げること」、第三に「離反予備軍を 早期発見し、離反率を低下させること」、この3つに分かれるのですが、営業マンには得手不得手があり、このビジネスプロセス全てを得意としている人間はほとんどいないということがまず挙げられます。

さらに、時間的にも体力的にも、現実の営業マンのマンパワーには限界があります。事実、クロージングに注力しているときに新規顧客を開拓したり、こまめに既存顧客のフォローを行う、ということは 非常に困難です。また、企業に置き換えてみても、新規顧客開拓には積極的でも顧客フォローが苦手というように、全ての営業活動を得意とする会社は極めて稀なことといえます。

このように、現実の営業マン・企業がパーフェクトな営業活動を行っていくことは、事実上かなり難しいことだと考えられます。

それでは、現実の営業マンが不得手とする営業の段階をネットに代行させてみればどうでしょうか。実は、ネット営業とリアル営業マンと共同で営業活動を行っていければ、効率的かつ効果的な営業活動となるとなるのです。

それでは次回以降より、実際のネット営業のあり方や、ネット営業マンとリアル営業マンとの共同作業について、さらにリアルとネットを融合させた「ハイブリッド営業」の実際の事例までをご紹介していきます。効果です。

4.失敗しがちなネット営業

皆さんはネットビジネスを何か特別なものだと考えていませんか?そのような考えはビジネスを思わぬ失敗へと導きます。実は、リアルもネットも考え方は同じなのです。

例えば、ある企業がメールマガジンを配信したとします。最初は文字情報のみのテキスト形式で配信していましたが、編集作業に手間がかかります。そこで、色の変更や商品の画像の組み込みができ、文字情報が少ない割にお客様への訴求効果が高い、 HTML形式メールへと切り替えることとしました。
多くの企業は、そうして平然とメールマガジンをテキスト形式からHTML形式に切り替えてしまうのです。

実はこのような行為は、多くの顧客に違和感を感じさせます。迷惑メールと勘違いしたり、コンピュータウィルスの心配をしたりする顧客が多くいるからです。このことで見込み客はもちろんのこと、優良顧客までもメールマガジンの配信を 解除してしまいかねません。

そして、一度退会(オプトアウト)した顧客は、二度と戻って来ないのです。

5.ビジネスにおいてネットとリアルは同じ

なぜこのようなことが起こってしまうのでしょうか?解決の近道は、現実の営業の手順を思い起こすことです。あなたは対面の営業活動において、顧客に断りもなく突然営業手法を変えるでしょうか? 事前に断りを入れるのが当然ではありませんか?

それ以外にもネット営業の失敗は後をたちません。

リアル営業では顧客に何か尋ねる際、言うタイミングや言葉の遣い方を推し量り、やんわりと尋ねるものです。

しかしネット営業になるとこのような配慮を怠るケースが実に多く、メールで不躾な書き方をしてしまう例を私はいくつも見てきました。

リアル営業でしてはいけないことは、ネット営業でも決してしてはいけないのです。

6.リアル×ネット分業性とそのメリット

それでは、本題のリアル営業とネット営業の分業性についてお話します。 私は、それぞれの企業が不得手とする営業プロセスを、ネットで補足するのが理想だと考えています。

前回お話した、営業の仕事3段階それぞれをネット上に置き換えてみましょう。

まず「①見込み客の発掘」のプロセスを例に挙げてご説明します。ネット上で見込み客を発掘するためにインターネット広告を出稿し、 自社製品やキャンペーン等のホームページへと誘導します。リアルの世界では広告効果を測定することは大変難しいことでしたが、 インターネット広告では簡単に測定でき、広告費が無駄になりません。そして資料請求等で収集した顧客情報は、それぞれのホームページから 見込み客データベースに収集し、企業のマスターデータベースで一元管理します。

WEBCASを使用した見込み客の発掘

見込み客の収集を行なうには、一般的にバナー広告やテキスト広告、メール広告、アフェリエイトサイト、懸賞サイトからの誘導など活用しますが、 最初はどの媒体が最も自社にとって良いかは、なかなか判断できません。
常は複数の媒体に出稿して比較することが多いと思いますが、明確に広告効果を検証せずに無駄な広告を出稿してしまうケースがあるようです。広告効果測定システムや 広告効果測定ASPなどを利用して予算を有効に活用することで効率よく見込み客の収集を行なうことができます。
出稿する媒体や目的に合わせたWEBページを用意しSEO対策も施しておくことも重要です。
また、WEBページ毎に収集するDBは、一元管理できるよう、見込み客マスターDBに集約し、さらに各WEBページのDBと連携できるようにしておけば、効率よく見込み客にメールでアプローチしたり、 リアルビジネスへフィードバックすることができ初回購入への誘導ができます。

ポイント

  • 広告効果を測定し、予算を有効活用しましょう。
  • 媒体や目的に合わせたWEBページを用意しましょう。
  • 登録していただく情報は最低限必要なものだけにしましょう。
  • 登録時に必ずメール配信の許可(パーミッション)を取りましょう。
  • 個別に収集したデータは一元管理できる仕組みを作りましょう。

次に、「②顧客ロイヤリティを向上させて、優良顧客に育てる」プロセスです。一般的に、資料請求や問い合わせを行った見込み客の約40%が、 一年以内に商品購入に至るといわれています。そこで、いかにタイミングを逃さず適切なフォローを行えるかが、見込み客を顧客へと育てる分かれ道になります。
実際は日々の業務に忙殺されタイミングを逃してしまうリアル営業マンが多いのが現状ですが、ネット営業マンは、収集した顧客情報をもとに個別配信したメールからアンケートへと誘導し、 顧客の思考をより細かく分類した上でワン・トゥ・ワンの対応をネット上で行うことができます。ワン・トゥ・ワンとは、顧客一人ひとりに応じた対応をする、まさにリアル営業と同じマーケティング方法をいいます。

WEB CASを使用した顧客への促進

セールスプロモーションにより資料請求やお問い合わせをしてきた見込み客は、一般的に1年以内に40%の人が購入すると言われていますが、必ずしも貴社で購入するわけではありません。 いかにタイミング良く、適切にフォローしていくかが見込み客を顧客へとする分かれ道になります。
そこで、WEBサイトとEメールの自動連動によるフォローアップを行い、さらに見込み客のアクションに応じて自動的に配信タイミングやコンテンツを変化させ効率の良いクロージングを行ないましょう。
また、オプトアウト率や、開封率、クリックカウント率、コンバージョン率を検証しながら、必要に応じてシナリオの改善を図りましょう。

ポイント

  • WEBとEメールによるDB毎に応じたOne to Oneマーケティングを行ないましょう。
  • ステップ毎の見込み客のアクションに応じて自動的に配信タイミングやコンテンツを変化させましょう。
  • 必要に応じて、その見込み客のアクション履歴を、店舗や支社、営業マンなどにリアルタイム通知し効率の良いクロージングを図りましょう。
  • フォローアップメールの効果・検証を行い定期的にシナリオの改善を行ないましょう。

WEBCASを使用したリピート率のUP

一般的に、初回購入客の50%ぐらいが、1回の購入で離れて行くといわれます。
商品やサービスを利用するほどポイントが貯まり、それに応じて様々な特典を顧客に与える(ポイントシステム)ことで顧客に魅力づけを行い顧客との長期的な関係を築きましょう。

ポイント

  • 顧客が望んでいるプログラムに的を絞ろう。
  • コントロール可能な特典を与えましょう。
  • 自社が求める行為に対して特典を与えましょう。
  • 最良の報酬は実際の価値より高く見えるものに絞りましょう。
  • 会員は自分だけの特別待遇を求めていますから差別化を図りましょう。
  • 必ずポイントシステムの効果検証を行いましょう。

最後に「③離反予備軍を早期発見し、離反率を低下させる」プロセスです。商品を購入した後、商品や営業マンなどに不満を感じている顧客を察知し、 顧客の信頼を取り戻すことも営業マンの大切な仕事ですが、リアル営業マンは、その現状把握すらできていないことが大半です。その点ネット営業マンは、商品購入後ある 一定の期間をおいて、自動的に顧客へお伺いメールを送信してアンケートへと誘導し、商品への不満はあるか、販売員の対応はどうだったか、今後購入したい商品等を ヒアリングし、その結果を素早く現場担当者へフィードバックすることができるのです。現場担当者はこの結果を踏まえ、迅速に顧客の不満を取り除くことができます。

WEBCASを使用した不満発生顧客の早期改善

商品購入後、何らかの理由で商品や営業、お店に不満を感じ始めている顧客や、既に足が遠いている顧客を察知し、問題を解決し顧客の信頼を確実に取り戻しましょう。

■商品購入の1ヵ月後に、自動的にお伺いメールを送信しご意見ご要望サイトへナビゲート。
例えば・・・
Q1. 商品について(大変満足・満足・不満・大変不満)
Q2. その理由(A**** B***** etc)
Q3. 販売員の対応について
Q4. その理由(A**** B***** etc)
Q5. 今後購入したい商品は(冷蔵庫、電子レンジ・・・・・)
■商品や販売員について「不満」と答えた場合、即座に現場担当者へ内容をフィードバック
■担当者は、敏速にクレームに対応することによりお客様の不満を解消(リアルビジネスとの連動)
■「満足」と答えたお客様には、後日(キャンペーンや新製品があるときに)パーソナライズメールで購入したい商品をタイミングよくアプローチ

以上はほんの一例ですが、このようにネットは営業の仕事3段階全てを効率よく代行することができます。とはいえ全て代行させる必要はなく、皆さんの会社の営業マンの 得意な業務はそのまま行い、苦手な分野の仕事のみネット営業に代行させればよいのです。
リアル営業とネット営業の共同作業は多くのメリットがあります。営業活動の効率化により、営業マンの業務を減らし必要な業務に注力させたり、営業マンの増員の必要がなくなることから 人件費の削減にも貢献します。営業コストを徹底的に突き詰めると、ネット営業マンにたどり着く、と私は自負しています。

7.離反予備軍の早期発見

今回より、リアルとネットを融合させた"ハイブリッド営業"の実際の事例を、消費者の視点から解説を織り交ぜてご説明します。

雑誌で「いま話題の化粧品」という特集を読んだえとうさんは、評判のコエンザイム成分を配合した基礎化粧品を試したくなりました。そこで、自宅から、インターネットで商品名を検索してみました。多くの検索結果にヒットしましたが、まず検索上位にあったエイジア化粧品のホームページへアクセスすることにしました。 エイジア化粧品では、新規顧客に向けた「無料お試しセット」を送付するキャンペーンを実施するなど、さまざまな顧客サービスを実施していました。さらに、いまメールマガジンに登録すると、五百円分の割引ポイントが加算されるといいます。「登録して損はないかな。商品の詳しい内容を知ることにも役立ちそう」と思ったえとうさんは、試供品の申し込みを行うとともに、メールマガジンにも登録しました。

企業が漫然とショッピングサイトを作っただけでは誰もアクセスしてくれません。多くの消費者は、えとうさん同様、商品に関するキーワードで検索してホームページに辿り着きます。検索結果の上位に表示されるためには、SEO、SEMといわれる技術的な対策が必須となります。他にもバナー広告やアフィリエイトなど様々なネット広告がありますが、ネット広告はCMや雑誌広告と違い、クリック数や実際購入した人数、1件の成約に対してかかったコストなど、実際の効果を把握することができます。このような広告効果を検証することで、無駄な広告費を抑えることができます。 また、お客様へのメールでアプローチを行うために、お客様のメールアドレスはぜひとも収集したいですね。例のようにお買い物ポイントなどのインセンティブを付与することで、一定の効果が期待できます。

そんなある日、えとうさん宛てに、エイジア化粧品から、「試供品はいかがでしたか?」と電話がかかってきました。ずいぶんと親身になってくれるコールレディだったため、えとうさんはそれまで黙っていた宅配時における不備を詳しく話すこととしました。実は、物流上の工程に不手際があったのか、届けられた試供品の箱の一部がつぶれていたのです。すると、その日の夕方には、そのコールレディからの丁寧なお詫びに加え、すでに試供品を再発送した旨を伝えるメールが届きました。さらに翌日、お詫び状とともに、新しく試供品を受け取ることができたえとうさんは、この一連の迅速かつ適切なフォローアップにすっかり気をよくして、後日商品の購入を決めることとなりました。

実はここでネット営業マンが裏で活躍しています。えとうさんへ試供品を発送した後、ネット営業マンはえとうさんあてに自動的にアンケートをお願いするメールを送り、えとうさんが回答したか否か、自動的に識別しています。そこで回答した場合にはそのデータをデータベースに蓄積し、もし回答しなかった場合には、自動的にコンタクトセンターにいるコールレディへ通知する仕組みとなっているのです。 このように潜在的に不満を持っている顧客を早い段階で発見してコールレディに知らせることで、コールレディは迅速に顧客の不満を取り除くことができるのです。ネット営業マンでなければ、このような顧客の見えない心理に気づくことは難しく、またもし気づいたとしても、現実の営業マンが全てをフォローすることは非常に難しいことではないでしょうか。また、このように顧客の不満を取り除くような局面においては、人的対応に勝るものはありません。私は今後の営業活動にとって、ネットとリアルの棲み分けこそが重要だと考えています。

8.ターゲティングメール

その後も何回か商品を注文しているえとうさんのところに、メールで新商品の案内が届けられました。その新商品は、えとうさんが愛用している商品と一緒に使用することで、より効果を得られるといいます。セット販売だとさらに安くなり、これまで集めたポイントも利用できるため、えとうさんは迷うことなく、この新商品を購入することにしました。

ここでネット営業マンは、新商品のご案内メールの中で、えとうさんが愛用している商品と新商品のお得なセット販売の紹介をしています。この内容は、実はえとうさんが愛用している商品を買った顧客のみに送られているものでした。ネット営業マンは様々な条件を抽出したうえで、それぞれのターゲットに適したメール「ターゲティングメール」を配信し、効果的な営業活動を行うことができるのです。

9.リピーターの育成

エイジア化粧品は、それからも随時えとうさんの嗜好データを収集し、それにふさわしい商品を、ふさわしいタイミングで告知し続けています。えとうさんとエイジア化粧品の関係は、現在も良好に続いています。

企業にとって、リピート顧客の育成は重要な課題といえます。このようにネットとリアルを融合させて、顧客の見えない不満を解消したり、継続的に顧客に合わせた様々な優遇情報を提供してゆくことで、非常に効率よくリピーターを育成することが可能となるのです。

10.まずは顧客を知る

今回より、リアルとネットを融合させた"ハイブリッド営業"の実際の事例を、消費者の視点から解説を織り交ぜてご説明します。

えとうさんは、初めての海外旅行を計画していました。色々と検討し、エイジア旅行会社のツアーに関心を持ちました。添乗員が同行するので、海外旅行初心者のえとうさんでも安心して旅行を楽しめそうです。

えとうさんは、近所のエイジア旅行会社品川支店でツアーの申し込みをしました。エイジア旅行会社では、海外旅行のサポートがメールで受けられるようです。えとうさんは早速申し込み用紙にメールアドレスを記入しました。

旅行会社などリアルの店舗では、さまざまな顧客情報が手に入ります。住所、年齢・電話番号・メールアドレスだけでなく、渡航先・海外渡航歴・結婚しているか、子供がいるか、などです。顧客情報は営業活動の原点。まずは収集して、今後のハイブリッド営業に活かしましょう。また、必要不可欠なメールアドレスを収集するには、お客様が喜ぶサービスを用意するなどの工夫が必要です。もちろん、配信への承諾を得ることは忘れずに。

出発の三ヶ月前、旅行会社から「パスポートの準備はできましたか?」という確認のメールが届きました。そのメールには、「イエス」と「ノー」それぞれに異なるURLをクリックするように指示されていました。えとうさんが「ノー」をクリックすると、パスポート取得方法のご案内ページにリンクが張られていました。しかし、えとうさんはつい手続きを後回しにしてしまい、そのまま忘れてしまいました。

旅行を一ヶ月後に控えたある日、再び旅行会社からメールが届きました。そこには、パスポートの取得について、さらに言及していました。えとうさんはまだパスポートを取得していないことを思い出しましたが、手続きの時間を確保できず、あわてて友人に代理申請をお願いしようとしましたが、その方法がわからず途方に暮れてしまいました。

この場合、エイジア旅行会社の本社に配置されたネット営業マンが「海外初渡航」「ツアー出発日の三ヶ月前と一ヵ月前」を配信条件として、該当する顧客データを抽出し、「パスポートの準備はできましたか?」と自動的にメールを送信しています。

11.個別に最適なフォロー

そんな時、エイジア旅行会社品川支店の担当者から確認の電話がかかってきました。まさにそのことで困っていたえとうさんは、早速担当者に相談を持ちかけました。担当者がわかりやすく説明してくれたので、えとうさんは忙しい中、なんとかパスポートを取得することができました。

出発の一ヶ月前に来たメールで、えとうさんは「イエス」のURLをクリックしませんでした。その場合はネット営業マンから品川支店の担当者に、「えとうさんのパスポート取得状況の確認と、フォローをお願いします」とメールで知らせるようになっていたので、担当者は素早くお客様をフォローすることができました。このようにハイブリッド営業においては、隅々まで行き届いたサービスを効率よく提供することができるのです。

出発の前日、えとうさんのもとに、担当者より「お気をつけて行ってらっしゃいませ」と気遣いのメールが届きました。そこには、明日の集合場所やハワイ旅行の全日程についてあらためて記載されてあり、えとうさんは、エイジア旅行会社のサービスに対して、旅行前にもかかわらず、すっかり感激しきってしまいました。

この場合も、エイジア旅行会社の本社に配置されたネット営業マンが、「ツアー出発日の前日」を配信条件として、該当する顧客データを自動的に抽出し、メールを自動送信しているのです。

12.見えない不満を察知する

帰国して数日後、えとうさんのもとに「ツアーへのご参加、ありがとうございました」と書かれたメールが届きました。アンケートの協力を依頼され、えとうさんは喜んで回答することにしました。添乗員への評価は、現地でお世話になったことを思い出して、「たいへん満足」の項目にチェックを入れました。

ここでも「ツアー帰着3日後」を配信条件として登録しておけば、ネット営業マンが顧客にメールを自動送信し、アンケートの回答に応じてアフターフォローを行うことができます。ここでえとうさんは「満足」と回答していますが、もし「不満」と回答した場合は、本社のネット営業マンは支店の担当者にクレームの内容を伝え、連絡を受けた支店の担当者が電話や訪問などでお詫びして、顧客の不満の解消に努めることができるのです。このように、ネット営業マンによって離反予備軍を早期発見し、リアル営業マンによってじかに顧客をフォローすることで、顧客の離反率を低下させることができるのです。

13.オンリーワンのビジネスモデル

前回・今回と、実際の事例を通して"ハイブリッド営業"のあり方をご説明させていただきました。この事例を参考に、皆さんの会社でお客様と良好な関係を築く"ハイブリッド営業"の運用方法をぜひ考えてみてください。皆様が"ハイブリッド営業"を通して、オンリーワンのビジネスモデルを確立していただければ幸いです。

コラム執筆:株式会社 エイジア

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