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2012年01月05日(Thu)

Amazon SESのSMTPインタフェースが登場!だが、しかし・・・

2011年12月、Amazon Simple Email Service (SES)に
SMTPインタフェースが追加されてものすっごく便利になりました!!

あ、ちなみに、Amazon SESとは端的に言えば従量課金のMTAです。
面倒なセットアップや、煩雑なセキュリティ設定から開放されます。

SMTPインタフェースが追加されたことによって、
既存のメール系システムと違和感なく連携することもできますし、
また、Thunderbird等のメールソフトからも利用できるようになりました。

これまでは、他のAmazonクラウドのサービスと同様に
WebベースのAPIを使ってメールを送信する方法しかありませんでした。


■ただ、便利になることと送信速度とが天秤にかかっています。

  Amazon SESを使ってメールの高速配信をしようと考える場合に、
  このSMTPインターフェースを安易に利用するとケガするかもしれません。

  では、すこし考えてみましょう。

■現在、Amazon SESのエンドポイントはUS East (N. Virginia)のみ

  もちろん、今後、東京をはじめとする各リージョンにエンドポイントが
  追加されることを期待していますが、現在はUS Eastのみです。

  つまり・・・
  (日本から)遠ぉい!!

  エンドポイント(つまり、SMTPサーバ)が日本から遠いことによって、
  SMTPインタフェースを活用したメールの送信には注意が必要なのです。

■SMTPプロトコルは手続きが多い!

  SMTPプロトコルは、もうね・・・手続きが多いんですよ・・・。

  たった1通のメールを送るのに、
  5回も6回もリクエストを送らなければなりません。

  当然、リクエストのたびにネットワーク遅延が発生するので、
  高速配信を考えるときには、この遅延が最大のコストになります。

■東京リージョン?いやいや、US East (N. Virginia)最高!!?

  そのため、たとえば東京リージョンのEC2に構築したサービスから
  SMTPインタフェースで高速配信しようするなら、もう大変です・・・。

  日本とUS Eastのネットワーク遅延が180~200 ms前後のようなので、
  1通のメールを送信するのに1秒程度かかることになります。(遅い!)

  そこで、ネットワーク遅延を極小化するという目的においては、
  US EastのEC2を使うのがよいのではないかと思いつくわけです。

  と、ここまでは理論的なお話。

■実験

  では、実際に東京リージョンとUS EastのそれぞれのEC2から
  SMTPインターフェースを使った場合の配信速度を比べてみましょう。

      ・  EC2は、Amazon Linuxのsmallインスタンスを使います。
      ・  実験時のAmazon SESの制限は5 emails/secondです。
      ・  SMTPの並列度は1です。
      ・  1回の接続で3通を続けて送信します。
      ・  TLSで接続してから応答があるまでは除いています。
      ・  メールの内容はごくごく小さいテスト用です。
      ・  結果は3セットの平均です。

 

  東京から US Eastから
EHLOに対する応答 201 ms   5 ms  
AUTH PLAINに対する応答 200 ms   7 ms  
認証に対する応答 230 ms   30 ms  
MAIL FROMに対する応答 199 ms   2 ms  
RCPT TOに対する応答 200 ms   2 ms  
DATAに対する応答 200 ms   2 ms  
メール内容に対する応答 562 ms   189 ms  

 

  やはり、US Eastからの方が何倍どころじゃなく断然はやいですね!

■大量メールの高速配信サービスの構成案

  つまり、日本国内向けのサービスを考える場合、
  次のような構成にするのがよさそうです。

      ・  ユーザインターフェースには東京リージョン等の国内サーバを使う。

      ・  大量メールの高速配信をSMTPインターフェースでおこなうならば、
          配信データをUS Eastにまとめて転送して、そこからAmazon SESを使う。

■さて、

  WebベースのAPIとSMTPインタフェースとの比較は???
  とか、
  並列度をあげたらどうなる???

  とかが気になるところですが、
  それはまた別のお話ということで。

 

 

投稿者:友池 貴之

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